23日に曽於市で開催された山中貞則先生の生誕100周年記念式典に出席しました。
自ら出征のご経験もあり、戦後は当時の佐藤首相からの全権委任を受けて沖縄の本土復帰を実現、また台湾の師範学校で学んだことに始まるご縁を終生大切にされるなど、山中先生の深い仁徳の精神に改めて敬服した次第です。
「税調」「畜産」の分野等で名高い山中先生が、18年前、最後の衆院選に出馬される際、私もJA県中央会の一役員として同席する機会をいただいたことがありました。その際「このままだと子牛が枯渇するから、早く手立てを講じなければ」とおっしゃっていたのが印象的で、今でもはっきりと覚えております。
よもや、その後、山中先生がお亡くなりになり、その跡を森山先生が継がれ、森山先生の参議院枠に私が出馬するとは夢にも思っていませんでしたが、それから18年の間、畜産農家の方々はもちろん、県やJAなど官民一体となっての多大なるご努力により、鹿児島は全国一の増頭数を誇るまでになりました。
世界的な食料危機に際し、今こそ鹿児島は、畜産だけでなく、米、甘薯やサトウキビ、様々な野菜や果樹を擁する強みを活かし、「循環型農業」で日本の食料供給基地としての本領を発揮する時だと思います。常に先を見据えた山中先生のご遺志を胸に、今後も微力ながら役目を果たしていく所存です。
野村 哲郎